◇東近江
琵琶湖固有種のホンモロコが再びたくさん生息できるようにと、八宮保育園(東近江市小川町)の4、5歳児約50人が15日、卵からふ化したばかりのホンモロコのふ化仔魚24万尾を、近くの水田に放流した。
同町の農家の薗博さん、山川徹さん、長谷川茂男さん、小嶋増美さんの4人と小川営農組合が、水田を活用した種苗生産の一環と、地域の環境保全や河川の環境浄化を子どもたちに知ってもらおうと2012年から始め、今回で4回目。
今までニゴロブナのふ化仔魚を放流してきたが、2000年前後に漁獲量が急減したホンモロコを増やそうと、琵琶湖栽培漁業センターと県水産試験場の協力のもと今回はじめてホンモロコの放流を実施した。
2~4ミリメートルのふ化仔魚を見て「ちっちゃい」「大きくなるの?」のと見入る園児らに薗さんは、地域の環境とふ化仔魚の説明をしながら、同園卒園児が過去に放流し、大きく成長した約25センチメートルのニゴロブナを見せ、園児たちもびっくり。
バケツに入ったたくさんの仔魚を「大きくなってくださいね!」と成長を願って声を掛け、水田に放流した。
水田の水抜きが行われる6月中下旬には大きく育ったホンモロコを、伊庭内湖や琵琶湖に通じる大同川に再び放流する。
また、県内水面漁場管理委員会は、伊庭町を流れる瓜生川の目崎橋下流端から大橋上流端までの伊庭内湖周辺を、5月31日まで禁漁としている。